音楽は偉大です。

人の目と同じように、澄んだり濁ったりして

人間模様と同じように、複雑に絡み合い

大自然と同じように、包容力を持ち

世界と同じように、同時多発的に進行している文化であり

宇宙と同じように、実体感の湧きづらいもの

それは全て同義語なのかもしれません。

そんな音楽を象徴する言葉としての「オーガニック(有機)」を屋号に選びました。 



以前仕事で宮崎に出張していたときに、

松葉杖をついたサーファーが言っていました。

「大自然に抗う気持ちよさを知っているから、危険だと分かっていてもその波に乗るんだ」と。 
 
抗うことへの「動機」や「愛情」や「理由」をまとめて、

私は「パッション」と呼んでいます。

パッションを持ってそれを「乗り越えた」と感じたときに

身体を貫く快感や達成感は何物にもかえ難いと思います。

音楽にもそんな必然性が奥深くに潜んでいるものと考えています。



偉大な音楽のスタート地点は案外 、

そんなシンプルで深みのあるところから始まっていると確信しています。

そんな感覚は音楽を長く続けている方ほど

忘れてしまっていはいないでしょうか?



今の日本のあり方は、

偉大なる日本の先人達が日本のシステムの根幹を作り、 

一時は世界一の経済大国として名を馳せた訳ですが、

システムに右習えを続けてきた、我々若い世代の日本人は

現行のシステムが飽和状態になりつつある昨今、

偉大なる先人が作ってくれたシステムに替わる方法に知恵を絞ろうというよりも、

飽和したシステムのすき間を探してになんとか入り込もうと

躍起になっている人の方が大多数のように思います。

社会での人間関係は数も情報も溢れていて、

なにが善であり、なにが悪なのか非常に見極めづらくなっています。

今の日本のメジャーシーンにおける音楽の在り方は、

まさに今の日本を象徴しているように思うのです。

薄っぺらいメッセージに乗せて

世間が好むオシャレに装備を固め

体裁や上っ面だけを意識した

一部のメジャーシーンのポップミュージック。

それも淘汰されつつあり、

ここ10年で著しく低迷した日本のミュージックシーン。

これって日本経済の未来を象徴しているような気になりませんか?

こんな話をすると未来に希望も持てないような気持ちになってしまうかもしれませんが、

逆にこのときこそが私たち1人1人のチャンスだと思うのです。



音楽で何が食いぶちになるのか必死になって業界が探しているあいだに

私達は音楽家としての信念を掲げて

良質の音楽、また音楽環境を新たに創造することを宣言し、

今の音楽業界に替わる新しいシーンのありかたを提案したいと考えています。

日本のメッセージやコミュニケーションを担う音楽が変われば

きっと日本を変える力の一部になるものと信じています。

そして私の考えに少しでも同調し力と知恵を貸してくださる

あなたの力になりたいと思っています。

今後、このスペースが

壮大な音楽シーンを作るきっかけづくりになると信じています。

2010年10月20日

ORGANIQ MUSIC COMPANY 代表:伊藤勇気